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堤颯輝・堤響生 Tsutsumi Satsuki /Tsutsumi Hibiki

私たちは双子の「双子」という「類」とその中の「個」をテーマに制作する。

「双子」は、人類の様々な文化で二元性を表すモチーフとして見ることができる。

フランスの精神分析家アンドレ・ヴィレルは双子のイメージの中に、「恒常的な内的緊張」を見ており、それによると原始的な人類の感覚として、双子という存在によって類似したもの(外見)と相違したもの(内面)が客体化されることは、各個人が意識化される(個性化)されることであり、集団の未分化状態が終焉することへの恐怖があると考えられている。アウトサイダーの人々(フリークス)を撮影した写真家のダイアン・アーバスは、その中に一卵性双生児を撮影した作品を残している。この作品には、類似するものの中の個々人のアイデンティティが強調されており、また、双子という異常誕生児として、⺠俗的な迷信から来る異人・アウトサイダーとしての双子のイメージの強烈な印象がある。

私たちはこうした双子への原始的・⺠俗的なイメージをもとに、類するものの中の個々の存在を追った制作をしている。

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