​《終始した音(等身大)》 sculpture 

　奥山愛菜　Okuyama Mana

　H1530mm ×W1000mm ×D600mm

　鉄 溶接

 

　私は、大学入学と同時に詩吟を始めた。詩吟は漢詩に節をつけて吟じる伝統芸道で、口承と音のイメージを形にした波形のメモ書きによってコツコツと続く。詩吟の礼節を重んじる文化は、そのまま音の立ち上がりから終わりまで強くはっきり歌い上げる吟じ方に通じているように感じる。　

 

曲のうったてととめ・音のうったてととめ・詩吟の儀式としてのうったてととめ

 

日本中にあふれる礼や節の数々は由来を考えることなく行うようになった今も、おもちゃのやじろべえのように私たちの中でバランスをとり続けている。